色々なところで役に立つ結束バンド

結束バンドの強い力はヘッドの構造が生む

結束バンドは、電気の配線用コードなどを束ねておくのに使われる製品です。一見すると平べったいリボンのようですが、ナイロンなどの樹脂を素材としているために丈夫で切れにくく、耐久性があります。また、先端部分に特殊な構造のヘッドが付いているため、強い結束力を発揮することができます。このヘッドですが、構造はパンツ類を履く時に締めるベルトのバックルとよく似ています。

すなわち尾の部分を通すためのゲートがあって、その中央に小さなツメがあります。ヘッドに尾を通して締め上げると、ツメがバンドの表面に並んでいる穴または突起に引っかかり、元に戻らなくなります。そのため、たとえば重量のある電源ケーブルを束ねて空中に渡した場合でも、輪ゴムなどで結わえた時のようにゆるんで垂れ下がってしまうことがありません。通常、結束バンドは樹脂製ですが、特殊な環境のもとで使用することを想定した製品の中には、金属製のものもあります。

よく見かけるのはステンレス製で、樹脂製よりもさらに耐久性に優れているので屋外や海中、地下などで用いられます。金属製の結束バンドも、やはりヘッド部分で結束がゆるまないようにすることでコードなどを束ねます。ただしツメで引っかけるのではなく、ボール状の出っ張りがバンドの表面を圧迫することで元に戻らなくするという構造になっているのが一般的です。締め付けるときや切断する時には強い力が必要になるので、専用の工具が開発されています。

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